夜に鳴く雀

2020年

2チャンネルビデオ, サウンド, 9分

高知県須崎市、浦ノ内にある鳴無神社では「ちりへっぽ 」と呼ばれる秋大祭が毎年執り行われ、そこでは神様の結婚式が開かれる。千年以上唄われてきた節に合わせて神様(幼童)は地べたに触れることなく現れ、ござの上に降り立ち誓いの杯を交わす。その光景はまるで夢のような、時を超えて現代に蘇った神話のようだった。

須崎で出会った人はそれぞれ過去を語ってくれた。若き日に幼童を亡くし、その後起こった不思議な出来事。沢山の子供達が神社で遊びまわっていた事。いにしえより受け継がれてきた祭事「花取り踊り」について。いくつもの響きが重なり合う時、過去と現在が混じり合い、様々な時間が多元的に立ち上がる。現代の民話の中にあなたもまた棲んでいる。

記録写真:高橋洋策